千という字の魔力にからみ取られる。

二日続けて漫画を買ったらどちらのタイトルにも「千」という字がついていました。
両者を並べたときに気づきました。

「明日の夜は千の眼を持つ」上野顕太郎/ エンターブレイン
エグミというかアクがある芸風ですが、漫画好きだったらたまらない、それがウエケンの描く漫画です。
いろんな漫画家さんの画風を今の時代にコピーやトレースではなく模写というアナログ手法で真似をし、さらにその作家さんの描きそうな風なオチに持っていく手法は、誰にでも真似できるものではありません。
それが「一休さん」を元ネタ一本やりでも、全部その漫画家の味を踏襲して描いているのです。
「DEATH NOTE」ならぬ「TONCHI NOTE」でおおっ! となって買ったのですが、「魔少年ビーティー」のパロやら「さよなら絶望先生」のパロやらあって狂喜乱舞しました。
「OH! スーパーミルクチャン」やら「ピューと吹く! ジャガーさん」やらの一休パロを見たときには何事か!? と思いました。でもそれがウエケンです。
ただ、コミックビーム系の漫画は「エマ」くらいしか知っているものがなかったので、元ネタの持ち味がわからなくてもったいない思いをしました。
漫画のパロディ以外だと、見た目より中身にかっこよさが割りふられているキャプテントラウマ(B級アイドル好き)が主人公の「キャプテントラウマ」が好きです。

「千年万年りんごの子」田中相/ 講談社
本屋にサンプルとして一巻が平積みされており、それを読んだらとまらなくなりました。
巧いというよりいい絵で戦後昭和の青森にある、りんご農家の話が捨て子でかつ(自分には居場所がないと思っている)主人公・雪之丞の視点で語られていきます。
正直、乙女チックかつクール詩人な雪之丞と可愛らしく性格男前な朝日の新婚ラブラブ生活をニヤニヤしながら読めるほのぼの漫画だと思っていました。
絵も字も端整で可愛らしいですし。
そしたら背筋に冷や水をじわじわかけられました。
「蟲師」とか杉浦日向子先生の漫画とか「遠野物語」とか「耳袋」とか、そういう系等のお話でしたよだまされた!
でも大好きだこれ!! 不思議。
「おぼすな様」はたぶん「産土(うぶすな)様」ってことかな。青森の方言はわからないけれども。
二巻がごく最近にでたので読むのが楽しみです。

※ 関係ありませんが田中相さんの字可愛らしくてかなり好きです。フォントがあったら欲しいくらい。
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